2012年10月18日木曜日

宿と間違えて王宮に登る


10月8日 レー

朝起きると、頭痛がひどかった。
多分4時間くらいしか寝てはいけない初日に12時間寝てしまったのがいけなかったのだろう。

12時間吸い込み損ねた酸素をこれでもかというくらい吸いまくり、風呂に入ると、頭痛は治った。いや一旦引っ込んだ。


適当に決めた宿で別段不満があったわけではないが、街の中心地から少し離れていたので、中心地で宿を探すことに。

宿の前の林道。ここを通って中心地へ向かう。

しっかり道をあけて歩くヤク。ビビって遠くから撮って失敗したこの写真を見て思ったけど動物を撮る時は近くで撮った方がいい写真撮れますね。怖いけど。

やはりオフシーズンということで欧米人旅行者はほんの少ししかいなかった。日本人にいたっては多分僕だけ。

中心地に着き、さっそく宿を探すことに。ネットで評判が良かった「パレスビューゲストハウス」というゲストハウスを探していたので、聞き込み開始。

どうやら山の方にあるようだ。山の方向に聞き込みをしながら歩を進めていく。
バックパックを背負いながら「パレスビュー?パレスビュー?」と連呼する息の荒い男に嫌な顔一つせず、みんな親切に道を教えてくれる。

しかしなかなかパレスビューゲストハウスには着かず、しかも道が本格的に山道になっていく。
重い荷物とまたぶり返してきた頭痛で頭がおかしくなっていたのか「ビュー(View)ってことは街を見渡せる場所にあるんだ」と自己解決して、
そのまま登る。バックパックを背負ったまま。頭痛が本格的に始まった。

ほとんどの建物が自分より低い場所になった頃
ついに「パレスビュー→」という看板を見つけ、安堵と達成感から急いで駆け寄る。
そこにあったのは「パレス(旧王宮)」だった。

なんと僕がずっと宿だと思って目指して登っていたのは、観光地「旧王宮」だったのだ。
「パレスビュー。パレスビュー。」という連呼は「王宮が見たい。王宮が見たい。」と言う風に聞こえていたのだろうか。だとしたら気持ち悪すぎる。

しかも近くにいた人に尋ねると、「パレスビューゲストハウス」は普通に中心地にあるらしい。

悔しがっていても仕方ないので、これも何かの縁だと思って行く予定はなかったが王宮内を観光することに。

撮り方が下手すぎてただのボロアパートみたいに見えるけど、なかなかでかくて迫力があった。
印象としては王宮というよりは、僧が修行のためにこもるでかい建物という感じだった。

というのも、中は全く華美ではなく(昔は違ったかもしれない)、立派なのは仏像が置いてある部屋だけだった。

仏像が置いてある部屋。

この王宮の仏像はとにかく厳つかった。

超千手観音。どうしてここの仏像はこんなにおそろしくしてあるのか不思議だった。



王宮内を回っているとときどきベランダのようなところに出て、街全体が見渡せた。ここら辺は王宮らしい。しかもそれが絶景だった。







王宮を回り終えたあと、ふと山の上の方を見上げると多分レーでは一番高いところにあると思われる白い建物が見えた。


王宮に物足りなさを感じていた僕は、何を思ったか、せっかくここまで来たしということであの白い建物まで行って登ってみることにした。バックパックを背負ったまま。

登り始めてすぐに高山病の症状が本格的に出始める。
頭痛に吐き気。昨日あれだけ気をつけていたのに、調子に乗って一気に発病させてしまった。

これはやばいと思いすぐに山を降り、もはや「パレスビューゲストハウス」にこだわっている場合ではなかったので適当に宿を見つけて、水を大量に飲む、胃腸薬を飲む、深呼吸をしまくるなど、基本的な応急処置を施し、明日は一日ダウンだろうなと思いながら、横になった。
色々反省な一日になってしまった。

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